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アジアの雑誌(2012年)12月号取材

野中明子取材

<<アジアの雑誌(2012年)12月号に2頁に渡って当店を紹介して頂いた記事を原文のまま掲載>>

繊細な磁器のような白い肌。長い睫毛に薄桃色の唇、抱き寄せたくなる華奢な体型。妄想の中に出てくるような美少女ばかりを揃えた、奇跡のような風俗店が東京立川にあるという。

在籍女性数は13名。店のサイト上にUPされていた、ナンバーワンの子への質疑応答に心奪われた。
Q「好きな食べ物は?」
A「ほとんど食べません」
Q「マイブームは?」
A「仕事一筋です」
覇気のない返答がなんともそそる。欲のない子で、欲しいものもないそうだ。『守ってあげたい』と男を奮わせる、隠れ魔性タイプであろう。

Q「休日の過ごし方は?」
A「24時間お仕事です、年中無休」
……む、それは人道的にどうなのか。上海の北朝鮮レストランで働く接待員にだって、月に1度は休みがあるっていうのに。

Q「潮は吹きやすいですか?」
A「吹きません」
Q「喘ぎ声は大きい?」
A「無口です」
サービス精神の欠片なき返答の、完全受身のマグロ女子。それが彼女の最大の欠点にして最強の魅力でもある。彼女の正体は『ラブドール』……シリコン製の高級ダッチワイフなのだ。

日本唯一のラブドール専門風俗店『エロエロ天使』を営むトトロ早乙女さん(以降トトロさん)にお話を伺うべく、9月某日現地へと向かった。台風近づく不穏な空の下、ノソリと駅前に現れたのは、熊さんタイプ(失礼!)のトトロさん。白昼の長閑な喫茶店で、ドール話をしていただく事になった。

「ドール風俗は、5~6年前に大流行したんです」
ああ、確かにあった。ドールを貸出してくれるビデオBOXや、ブルセラ店併設のドール風俗店。加盟金200万円のフランチャイズ業者も登場、そのグループは一時50店舗まで増えたという(加盟金だけで1億!)。

だがブームは長くは続かなかった。ドール風俗のポータルサイトは今も残るが、大量にあるバナー広告のリンク先はほとんど消滅、サイトは廃墟と化している。大量のドールはその後どこへ行ってしまったのか……?

時代に完全に逆行して『エロエロ天使』が開店したのは、ドール風俗が淘汰されきった昨年の夏。別の業態店舗のPRのためにドールを導入。風俗検索サイトにおいて、生身の女性陣を押さえてアクセス数が2位(約2万4千人中!)に輝いてしまった。で、成りゆきで絶滅していたドール風俗を復活させる運びとなった。

在籍するドールの数は現在13人。売価70万円の高級シリコンドールから、1万8千円の話のネタ的ドールまで幅広く揃えている。

人気のアリスちゃん&キララちゃんは、稀なるルックスでドール界を牽引するオリエント工業製。乳房にセンサー内蔵、感じると喘ぐ機能がついた沙織里ちゃんはHONEYDOLL製(音声データの持ち込み可能)。このあたりはスタンダードな性趣向の持ち主向け。

ストライクゾーンの広さに自信がある方は、さらに難易度の高いドールに挑もう。2次元的な幼児体型&アニメ顔のテッセちゃん(オリエント工業のソフトフィギュア部門)、輸入物の大型バービータイプ、実家の押し入れに眠る玩具系のドールというか人形。このあたりで己の性の限界を試すのも、大人ならではの遊び方だ。

主なデリバリーエリアは立川&渋谷。その近辺ならばドールレンタル&ホテル代プラスホテル代(立川駅周辺、平日で3千円前後)もろもろで、1万5千円~の予算となる。ビギナー向けの『コミコミパックコース』は60分1万円。ドール&オナホール&ローション、コスプレ1点&下着が含まれている。
各種オプションの一例も参考までに。オナホールの名作『東京名器物語』へのバーションアップは、プラス1500円。アイマスクや手錠などの拘束セットが千円。3Pは2千円だ。コスプレ衣装も200種類以上ありだ。

事前にレンタルの詳細を決め、当日は駅前でトトロさんと待ち合わせをして共にホテルへ向かう。セッティング&取り扱い説明をした後トトロさんは退出、ドールと2人きりの時間が始まる。

利用方法は十人十色。『究極のオナニー』であったり、『撮影』目的であったり。そして第三のパターンが『低リスク風俗』としての利用だ。コア層は30~40代の既婚男性。一時の快楽の後のコワーイおまけ、性病や妻からの浮気疑惑が回避でき、かつ好奇心も満たされる遊びとしてドール風俗を選択するという。またドール購入を企む人の『試乗』の場にもなっている。

年齢層は20代~70代までと幅広い。最高齢はドール初体験の72歳。
「裏DVDを携えてやってきましたよ」
高齢となっても枯れず性的向上心を持つとは逞しい、仲間内に「初体験してきたぞ」と武勇伝を語る姿が目に浮かぶ。

「逆に女性経験のなさそうな若者もいましたね」
ラブホテルの入り方も知らず、ドールにもドキドキ……。生身の女性を対象にする前に、ドール風俗でリハーサルをという様子だったとか。肉食系高齢者層と草食系若者層、どちらも引きつける業種というのが興味深い。

日本のドール業界は世界にも注目されている。先日はアメリカの大手メディアが体験レポーターと共に『エロエロ天使』に取材に訪れたそうだ。中国のドール販売サイト『充気娃娃網』内には日本製高級ドールのページがあり、激安中国製品とは桁外れの価格で販売されている。

さて、この『充気娃娃網』、なかなかの良サイトだ。国内外のドール販売&世界のドールにまつわるニュースを集め、実によく編集されている。しかし、だ。扱う製品には強い憤りを覚えた。なんとまあ中国ドールのレベルの低いことよ。単なる風船であったり、妖怪レベルの造形物であったり。
2007年に幕張メッセで開催されたアダルトグッズの博覧会『SEXPO』でも、中国ブースに展示されたドールは怒りさえ覚えるレベルであった。ブランド製品コピーで培ったはずの技術力はどうしたんだ。日せめて外見だけでも日本製ドールを模倣して、高レベルなのを作ってみるべきじゃないのか。……落ち着こう。あれは一種のアートなのかもしれない。
中小企業も続々アジアに製造拠点を移している今日この頃。円高も含め、悲観する声も聞かれる。だが我が国には他国には決して負けぬ宝を抱いている。神業の技術力&性への飽くなき追求力。その双方を実感できる場所が、まさにラブドール風俗店である。在タイの皆様、ぜひ帰国の際は社会科見学気分で『エロエロ天使』で遊び、その感想を聞かせて下さいませ。
出典:アジアの雑誌 2012年12月号
ライター:のなかあきこ
取材協力:エロエロ天使
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